その他
ピロブッシュ/ピロボールジョイント!-4
▲ピロブッシュ/ピロボールジョイント
ピロブッシュ は車検は?と質問を受けることが多々あります。
現状の車検制度では、ブッシュの交換は問題ありません。
アームの取り付け方法の変更や、明らかに純正より強度が不足している等が無い場合は、車検には適合しています。
ピロブッシュの他に、強化ブッシュといって、自動車メーカー系のモータースポーツパーツで販売されているものがあります。
強化ブッシュと言う位ですので、ゴムブッシュのゴム部が固いのもでできており、ネジレに対してはよりデメリットとなりますが、アームの支点を強化する意味では有効です。
元々、モータースポーツパーツですので、サーキット走行などでの使用を前提に強化ブッシュを使用します。
サーキットでは、スプリングレートも高く、路面も平坦ですので、サスペンション自体の動きが少なく、ネジレのデメリットよりも、アームの支点の寄れが減少する方がいいとされています。
強化ブッシュを装着すると、車がキビキビ動く感じは大きくなりますが、並行してサスペンションサスペンションの動きを制約している事になっています。
一般道を走る車は、サスペンションのストロークもどう改造してもそれなりに必要で、アームの動きはかなり大きくなっています。
では、ピロブッシュではどうか?となりますが、サーキットで走るN1 (純正車両をベースに改造範囲が狭いカテゴリー)クラスより上のカテゴリーでは、全てと言っていいくらいピロブッシュやピロボールを使用した専用アームが使用されています。
▲アーム可動時のブッシュの支点
部品の管理-1 Ðナット
▲Ðナット
製品を作るための部品についてです。 今回は、ローターを組み立てるためのÐナットです。
2ピースローターまたは3ピースローターを組み立てる際に使用します。
▲Biot 3ピースローター
ボルトナットと同じですが、スリーブ状になったナットで頭部分が一面カットされていて、ベルハウジングとディスクローターを0.1㎜以下の精度でセンターを出す事ができるように設計されています。
ベルハウジングとディスクローターを組付けすると回転した際の径方向の振れが無いということです。
Ðナットは、数百~数千個の単位で製作しますが、使用用途に合わせて、何種類かの長さの設定をしています。
それぞれ、100~200個に仕分けして、部品在庫として管理しています。精密重量計で測定して分けています。
コード番号別に部品庫へ保管しています。
ブレーキライン 色々!車検対応-1
▲ブレーキライン ストリーム
ブレーキラインで、車検対応と聞くことがあります。
現状は、取付方法が純正に準じて固定されることが問われています。
タイラップで固定する等は不可で、樹脂製のジョイントもダメになっています。
最近の一部の車種ですが、ボディー側のブラケットがブレーキラインと一体になっている物や、左右が異なる形状の物も出てきました。
Biotでは、一つ一つ純正データーを取り、ジョイントを追加設定するなどして、各車種のブレーキラインを新規設定しています。
その他、既にブレーキラインを装着していて、現状の車検に対応できない等のためにいくつもの部品も設定しています。
詳しくは、ブレーキラインジョイントをご覧ください。
ディスクローターの組み立て!-1
ブレーキディスクローターの」組み立てについて、今回は、ブロックナットタイプの2ピースローターです。
2ピースですので、ローター部とハウジング部に分かれていて、2ピースとなります。
ブロックナットというのは、この二つを固定するボルトナットのナット部の形状でブロックナットタイプと呼ばれています。
Biotの製品名は『gout/グー』ローターです。
ブロックナットの利点について少しだけ・・・。
ローターとベルハウジングを固定する際、ブロックナットだけで接合しているため、空間ができ、他の形状のローター(純正の1ピースなども含む)よりも冷却効率が大きくなります。
詳しくは、また次回もご紹介します。上段がブロックナットタイプです。
ディスクローターを2ピースにすると、ローター、ベルハウジング、ブロックナットと組み合わせて一つのディスクローターが出来上がります。
それぞれの部品は、加工精度が2/100以下の平面度を目標に製作しています。ですが組み合わせるとそれぞれの精度を合算した数値になる場合もあり、完成品としてはかなり悪い数値になる場合があります。
Biot では、ローター部の研磨加工の制度を1/100、ブロックナットを組付け前に再計測して仕分けして、2ピースローターを組み立てしています。
1/100以下の組み合わせを各ローター毎に揃えています。 もちろん、組み立て後のローターは、三次元測定機で計測プログラムうを作り、全品計測しています。
三次元測定機、導入時に色々考えましたが、いいものをお届けするためには絶対必要なものです。自分達の作業の証明でもあり、改善点、安定性等、大いに役立っています。
汎用部品の選定!-1 ボルトナット
細かなパーツですが、ボルトナットについてです。
部品を製作する際、ボルトナットを使ったり、製作部品にねじ切り加工を行ったりしています。 自分でボルトナットを脱着した事がある方はわかる事だと思いますが、ネジ山には種類があり、国内で流通している一般的なネジはメートルネジと呼ばれている物で、その中にネジ山を指すピッチがあります。 ブレーキでは、M10、M12、M14などが使われていますが、その中にPT(ピッチ/ネジ山)1.25、1.5、1.75があります。
熱処理された特注ボルト(SCM)は、通常の表面処理を行うと、硬度等に影響が出てしまうため、コストを掛けて特殊な処理を行っています。 うちでは汎用ネジを、計測は都度行いますが目視でわかる様、表面処理方法で(1.25/黒、1.5/銀、1.75/金)仕分けしています。
ワッシャー、ロックナットも、通常に売られている物ではなく、素材硬度の高い物を使用しいています。並べてみてもわかりませんが、高トルクで何回か脱着を行うと、一般的なボルトナットは破損します。
エンジン内部のボルトナットに、一般的に売られているボルトナットを購入して使用する事は無いと思います。 ブレーキやサスペンションも同じです。
また、同じ強度でも、ピッチに種類がありますが、相手部品が決まっている場合を除けば、必ず数値の少ない物(細目と呼ばれています)を使用します。ピッチ/ネジ山が小さいと言う事は、同じネジ込み代でより多いネジ山があると言う事になります。またネジ山が細かく小さくなっていくため、断面積も大きくなり、破談強度は向上します。
ホームセンター等で探しても、この細目のボルトナットはほとんどありません。
更にロックナットとなると、一度に大量に特注製作している物までがあるのです。
見分けるのは専門的でないとできません。ずっと安心して使ってもらえるよう、性能と共にずっと維持している事です。
新しい物を創る時...
少しだけですが、新しい物を創るときの事。 用意している車、日頃のお客さんの声、何となく以前から考えている様な事... イメージがわくまで、メモ用紙に言葉や絵を沢山書いています。必ず新しく書く物を次の用紙に書いて、上にのせてホッチキスでとめています。 このメモが数枚たまった頃には、何か考えや形、作り方など何となくまとまっていて、図面を書き始めます。 数値を抑えることが、設計でもあると思っていますので、それからは必要な資料から数値を引き出し、無い場合は部品を計測して、図面を埋めていきます。 何度も、問題にぶつかりますが、初めに作ったメモをみて、どう考えて来たのかを振り返ってみると、問題も少しづつ解決して、図面が出来上がり、製品化を行うことができます。 想像だった物を、考えて形にして行くのは、初めは凄く大変なことでしたが、今はメモをたくさん書く事で、何となくですが色々なアイディアや形状、作り方までできることが増えてきました。
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