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Ferrari F360 Modena サスペンションキット!-2

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特殊な形状のアッパーマウント部、ストロークを確保したまま、減衰力調整機能を持たせる事を考えました。 レースカー等と同じ様なロアボトムと同じ様な形状で製作すると、サスペンションストロークが少なくなり、スプリングを堅くしてストロークを減らす様な方向になってしまいます。

サーキットユースのみでしたら、限られた範囲での使用で良い場合もありますが、適度なスプリングレートで使用するには、ショックアブソーバーのストロークを確保してスプリングレートの選択肢を広げる事が重要です。

削り出しで製作しアッパーマウントにピロボールを組込み、ショック上部の調整部が存在する形状です。

 

ゼロから考え出した形状ですので、他には無い物だと思います。発想を形にする作業、いつも取り組んでいます。

 

ピロブッシュ/ピロボールジョイント!-2

サスペンションピロブッシュ/ピロボールジョイントの発送までの管理についてです。

ピロブッシュは、1ヶ所のブッシュで、アウターカラー、サイドカラー×2、ピロボールジョイント、スナップリングで構成されています。

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▲ピロブッシュ

 

ブッシュピロボールは、12T~25Tまでがピロブッシュ用として使用されていますので、車種やアームの形状などで使い分けられています。

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ピロカラーにプレス機を使用してピロボールを圧入します。ピロボールとピロカラーの圧入部にモリブデングリスを塗布し、カジリを抑えて作業します。2018125115839.jpg201812481326.jpg

組付けが終わったら、ブレーキキットと同様の組立図を参考に、各部の寸法を計測します。ピロカラーは、純正のアームに圧入しますので、圧入公差をとって設計されているため、ピロボールを圧入後のピロカラーの公差が範囲内にある事を確認します。

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サイドカラーも左右に差込み、計測します。その他、穴径、カラーの長さ等を計測し、1set、左右2個で一つの箱に梱包します。ピロブッシュは、車輌への組込作業時にバラバラの状態だと、確認作業に時間が取られてしまうため、1set、左右2個で一つの箱を用意しています。

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新しい物を創る時...

少しだけですが、新しい物を創るときの事。 用意している車、日頃のお客さんの声、何となく以前から考えている様な事... イメージがわくまで、メモ用紙に言葉や絵を沢山書いています。必ず新しく書く物を次の用紙に書いて、上にのせてホッチキスでとめています。 このメモが数枚たまった頃には、何か考えや形、作り方など何となくまとまっていて、図面を書き始めます。 数値を抑えることが、設計でもあると思っていますので、それからは必要な資料から数値を引き出し、無い場合は部品を計測して、図面を埋めていきます。 何度も、問題にぶつかりますが、初めに作ったメモをみて、どう考えて来たのかを振り返ってみると、問題も少しづつ解決して、図面が出来上がり、製品化を行うことができます。 想像だった物を、考えて形にして行くのは、初めは凄く大変なことでしたが、今はメモをたくさん書く事で、何となくですが色々なアイディアや形状、作り方までできることが増えてきました。

30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボ!-2

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▲30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボ

30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボキャリパーキットの製作についてです。 純正キャリパーのデーター等をとったら、パーキングブレーキの位置の検証を行います。 ローター径は何φが最小値となるか、各部の干渉をみながら、位置の候補を何か所か確認します。 ナックルを取り外し、三次元測定機で各部の細かな位置を計測し、パーキングブレーキ用のステーを設計します。

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パーキングブレーキの作動を確実に行えるよう、新規にマウントシャフトを製作して固定しています。 この作業と同時に、ローターサイズの深さになる数値も決定します。 その後に設計するベルハウジング、キャリパーサポート等の寸法が決まります。

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Ferrari F360 Modena サスペンションキット!-1

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▲Ferrari F360 Modena サスペンションキット

Ferrari F360 Modena サスペンションキットの製作についてです。

サスペンションのアッパーマウント部の取り付けが、他とは異なっているFerrari F360 Modena。

設定に当たり、純正データーを細かく取ります。 各部の寸法、単体寸法なども大事ですが、重量、一輪荷重、ストローク時のアライメント変化、アームの動きなども検証します。必要な部分はすべて図面化します。

いつも書いていますリバースエンジニアリングです。

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30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボ!-1

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▲30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボ

 

30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボキャリパーキットの製作についてです。

純正で、片押しタイプの電動パーキングブレーキが採用されている30系は、純正キャリパーを他の物に変えることができません。

また、違うパーキングブレーキの方式に変えると車検が通りません。

 

 

そこで、純正キャリパーを、パーキングブレーキ用として使用して、純正キャリパーの位置にbrembo4Potキャリパーを装着できるようにしたキャリパーキットを設定しています。

 

設定までの作業について数回にわたり、ご紹介します。

 

初めに純正を分解し、各種の寸法、作動量など細かく計測及び作動確認を行います。

純正をより多く理解することが、いい製品を作ることだと考えています。

30系のアルファード/ヴェルファイアのリアは、TOYOTAでの新しいブレーキシステムですので、前例や詳しい取扱説明書がありません。

まして、ディーラーで行わない作業へのトラブル対処などやってもらえるところもありません。

そのような中で、少ない情報を元に、純正を理解するために、分解して理解をすることが重要です。 ご購入いただく販売店やお客さんに、うちで行う開発作業と同じことをやらなくていいよう、取扱説明書を詳しく作成します。

 

 

そんな感じで始まる商品開発です。最初の純正の分解はキャリパー本体です。

 

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バラバラにして、キャリパーの許容を調べます。純正パッドも新品を取り寄せして、トヨタの設定値も検証します。

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Porsche 997 サスペンションキット!

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ポルシェの997の4WD車用のサスペンションのフロントは、ドライブシャフトの進行方向後方によけて、ナックル取付部に固定されています。

サスペンション上部は、RR車と同じ位置に装着されているため、サスペンションの1G装着状態(通常に走行できる状態)で約10°の角度が付いています。

更に走行状態で、コーナーを曲がる際等の1.5~2G(車輌が傾いた状態)では、更に角度はきつくなり、一般的なピロボールタイプのアッパーマウントではピロボールの作用角を越えてしまいます。

 

これは、996の4WD車も同じです。

 

997は、カレラ4もボディーがワイド化されているため、リアにも少し角度が付いています。

 

Biotでは、純正状態を細かく計測し、必要に応じ純正状態を図面化してこのような製品数値を割り出しています。

サスペンションの製品化にあたり、フロント、リア共に専用のピロアッパーを設定しています。

 

996/997の4WD車では、ピロアッパーマウント付きの車高調整サスペンションキットは少なく、純正アッパーマウントを使用している物が大半です。

 

通常の方式で、ピロアッパーマウントを装着するとサスペンションのストローク時に作用角を越えてしまい、ピロボールが破損します。

最悪の場合は、シャフト先端が曲がり、折損してしまう可能性も大きい部品です。

 

もし、当社以外でのピロアッパーマウントを使用されている場合は、確認された方がいいと思います。

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BMW E9# M3のブレーキローター!

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BMWの90系M3のフロントブレーキローターは、360φですが、厚みが30mmとなっています。

 

brembo等の350φ以上のフロント用ディスクブレーキは、32~36mmが採用されており、重量も重たいのですが熱容量に対して厚みでも対応する様になっています。

 

M3で純正キャリパーを使用する上で、純正に比べ、外径、厚みでは容量を上げることができないため、改良を重ね製品化を行いました。

ベルハウジングをブロックナットタイプにして、ローターとベルハウジングの接合部の空気流路を増やし、インナーフィンの数を増やし、インナーフィンの幅(空気流路でもあります)も広げるのではなく、熱容量に対応させるため、狭い物を設定して製品化しています。

 

狭いと言っても、1mm~2mm程度の違いの素材を用意するだけです。

 

むやみに軽量化を図って、熱限界で使用し続けすぐ駄目になってしまうより、少し余裕のある状態で使用される方が、歪みもなく、ずっと同じ条件で使うことができると考えています。

 

軽量化を行う部分は、ベルハウジングであったり、ローターの背面形状であったりと、部品の設計から行っている中では、色々とできることがあります。

 

 

https://www.biot.co.jp/products/euro/2013/10/-gout-2-bmw-f8082-m3m4.php

R35 GTR ダンプトロニックサスペンションキット!

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R35GTRには、純正でビルシュタイン製のダンプトロニックという調整システムを搭載したサスペンションが装着されています。

その機能は、純正同様に生かしたまま、ショックアブソーバーの減衰特性を変え、直巻きスプリングで車高調整式サスペンションにした物を製品化しています。

 

純正同様ですので、室内の調整は同じように三段階、車高は任意の高さへ調整可能です。

 

直巻きスプリングのしなやかさと、それに合わせた減衰特性で、接地感を大きく向上させ、しっかりとした足回りに変えてくれる逸品です。

 

ディスクローターの加工‐1

加工中のローターについてです。

 

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▲Biot ディスクローター

鋳造でできた素材を旋盤加工して、穴開けとスリット加工までおこなった状態です。 旋盤加工では、面精度が3/100~6/100程度にしか仕上がらなく、その後に研磨加工を行います。

研磨加工の仕上がりは5/1000~2/100でしあげていますので、旋盤加工は画像のような状態です。 そのまま使用すれば、酷いジャダーが出ると思われます。

画像のローターは、アルミ製のハウジングを組み合わせて、LEXUS RX450hのフロント用の純正交換タイプに使用する物です。 うちでは、素材を製作し、削り出しての製品化ですので、かなりのサイズ、タイプに対応しています。

RX450h用の2ピースローターは少し特殊なサイズで、現状では世の中には販売されていないと思います。 詳しくは 純正交換 gout 2ピースローター フロント RX 450h/200tをご覧ください

 

ディスクローターの加工-2もご覧ください。

 

 

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