Biot Blog
ブレーキライン 色々!車検対応-1
▲ブレーキライン ストリーム
ブレーキラインで、車検対応と聞くことがあります。
現状は、取付方法が純正に準じて固定されることが問われています。
タイラップで固定する等は不可で、樹脂製のジョイントもダメになっています。
最近の一部の車種ですが、ボディー側のブラケットがブレーキラインと一体になっている物や、左右が異なる形状の物も出てきました。
Biotでは、一つ一つ純正データーを取り、ジョイントを追加設定するなどして、各車種のブレーキラインを新規設定しています。
その他、既にブレーキラインを装着していて、現状の車検に対応できない等のためにいくつもの部品も設定しています。
詳しくは、ブレーキラインジョイントをご覧ください。
ディスクローターの組み立て!-1
ブレーキディスクローターの」組み立てについて、今回は、ブロックナットタイプの2ピースローターです。
2ピースですので、ローター部とハウジング部に分かれていて、2ピースとなります。
ブロックナットというのは、この二つを固定するボルトナットのナット部の形状でブロックナットタイプと呼ばれています。
Biotの製品名は『gout/グー』ローターです。
ブロックナットの利点について少しだけ・・・。
ローターとベルハウジングを固定する際、ブロックナットだけで接合しているため、空間ができ、他の形状のローター(純正の1ピースなども含む)よりも冷却効率が大きくなります。
詳しくは、また次回もご紹介します。上段がブロックナットタイプです。
ディスクローターを2ピースにすると、ローター、ベルハウジング、ブロックナットと組み合わせて一つのディスクローターが出来上がります。
それぞれの部品は、加工精度が2/100以下の平面度を目標に製作しています。ですが組み合わせるとそれぞれの精度を合算した数値になる場合もあり、完成品としてはかなり悪い数値になる場合があります。
Biot では、ローター部の研磨加工の制度を1/100、ブロックナットを組付け前に再計測して仕分けして、2ピースローターを組み立てしています。
1/100以下の組み合わせを各ローター毎に揃えています。 もちろん、組み立て後のローターは、三次元測定機で計測プログラムうを作り、全品計測しています。
三次元測定機、導入時に色々考えましたが、いいものをお届けするためには絶対必要なものです。自分達の作業の証明でもあり、改善点、安定性等、大いに役立っています。
ブレーキオフセットキット! アテンザ GJ フロント
純正ブレーキローターを大径化するブレーキオフセットキット、アテンザ/ATENZA GJ系のフロント用です。
MAZDA GJ系のアテンザ/ATENZAは、フロントの純正キャリパー固定ボルトがM14 1.25ピッチで、自分の知るところでは、他にはCX-5以外無いと思います。通常のM14のボルトは、ピッチ1.75、細目と呼ばれる特殊ピッチで1.5です。ピッチ1.25はかなり特殊なものになります。
このM14 1.25ピッチでキット設定を行うと、ローターを大径化する際に取り付けするオフセットステー用のボルトが、純正より20mmくらい長いものが必要になります。
使用されている車等が無いと言うことは、汎用品で簡単に手に入る事もありません。インターネットで探してみてください。純正ボルトは35mmですので、50mm~60mmまたはそれ以上のボルトは見つかりません。
Biotでは、このボルトを製作して、キット設定を行いました。特殊な熱処理も必要なため、数量もそれなりに必要です。
Biotは、アフターパーツメーカーとして、様々な取り組みを行っているうちの一つです。
ブレーキライン 色々!GTR
ブレーキラインと言っても、純正で付いている物ですし、必要性は?と思われる事が多いと思います。
ここで言うブレーキラインは、純正のゴムホースに対し、テフロンホースを更にステンメッシュでカバーして、ホースの膨張を無くした物です。
装着するとペダルのタッチが良くなり、感覚的には、ブレーキの効きがわかると言った感じです。大きく効きが良くなるとは違いますが、色々な要素で、ブレーキの性能を向上させてくれます。操作性、大事です。
少し部品に付いてです。 RB26のGTRに純正でbremboキャリパーが付いています。4WDでもあるため、純正のレイアウトは、ナックルの後方からナックルの上部にそってキャリパーまでスチールパイプになっています。
色々な部品を作る中で、取り付け作業が簡単にできたり、色々なサイズや取り付け方法に対応したりできる様に考案している物もあります。
もちろん、車検に通ることは絶対条件です。 スチールパイプを無くし、ボディーからキャリパーまでを一体で製作しています。ナックル上部は純正同様の固定方法で装着できます。
特注ブレーキローター 製作!-1
▲特注ブレーキローター
特注ブレーキローター 製作は、今使っている物を新しくしたい、軽量のものにしたい、しっかりとしたものにしたい等、色々なご希望を形に変える事ができる仕事です。メーカーが不明、メーカーが無くなっている、何かの流用品、サイズが違っている等様々です
。
特注ブレーキローターの製作で、お客さんからブレーキローターの現品を預かる場合です。
宅配便で、ブレーキローターとブレーキパッドを送っていただきます。
開封して各部を撮影、計測します。重量も計測します。
専用の用紙に、必要最低限の計測事項を記入します。
画像と記入した数値、現品の再計測等を行いながら、ブレーキローターの現品の図面を書きます。 各部の干渉を考慮して、自社部品の数値を当て込んでいき、なるべく製作物が少ない様、ディスクローター(パッドと当たる部分)は次回購入される際に、Biotの通常製品(在庫部品)をご使用いただける様、何度か熟考します。
ベルハウジングの外径、取付部の形状が決まったら、最小限の製作部品を設計します。 初めに書いたブレーキローターの現品の図面と、最小限の製作部品を設計した物に通常製品(在庫部品)等を組み合わせた図面を製作し、CAD上で製品を確認します。
計測作業とリバースエンジニアリング作業で、試作部品は不要です。
そこから先は、製作部品の内容と量で製作時間は異なりますが、1~3週間程度でできあがります。
お客さんから預かったブレーキローターの現品は、当日~翌日くらいのスケジュールで、一度返却します。
後は、製作部品が届くのをお待ちいただくだけです。
続きは、特注ブレーキローター製作-2をご覧ください。
Porsche ポルシェ 930 ピロアッパーマウント!
▲Porsche ポルシェ 930 ピロアッパーマウント
純正は、スチールのハウジングとラバーブッシュでできています。キャンバー調整はできません。 形状が特殊で、ボディー側の湾曲した面にあった形状でできています。厳密には、取付して締め上げると、ボディーにフィットする感じです。
Biotでは、他車のストラットタイプのサスペンションと同様に、キャンバー調整式のピロアッパーマウントを設定しました。 ゼロから、ニーズに合わせて設計し、製品化しました。 製作は大変ですが、世の中には無いパーツとして、Biotのこれまでの軌跡になるものだと思います。
詳しくは、Porsche ポルシェ 930 ピロアッパーマウントご覧ください。
BMW F10/F11 フロント 2ピース ブレーキローター!
▲BMW F10/F11 フロント 2ピース ブレーキローター
純正交換タイプの、F10/F11 フロント 2ピース ブレーキローターの装着です。
348φで、535i用になります。純正比0.3kgの軽量です。
輸入車は、純正でダストが多く、かといって安易に低ダストパッドに交換すると、効きが悪くなり鳴きが発生する様になります。
ローターの材質を変更して設定しているBiot 2ピースブレーキローターは、goutローターという商品名で販売しています。
純正交換と言って、同サイズで何が変わる?と思われるでしょうが、摩擦係数が高く、初期制動から高負荷での使用にも十分対応しています。摩擦係数が高くできると言う事は、パッドの選択肢を広げ、鳴きは発生しません。低ダストパッドでも、ブレーキを踏んだ時の感覚は驚くほど良くなります。
製品を創る意味は、必ず違いを感じてもらえる事にあります。性能が同じであれば、価格が安い位しかメリットがありません。
詳しくはBMW F10/F11 フロント 2ピース ブレーキローターをご覧ください。
汎用部品の選定!-1 ボルトナット
細かなパーツですが、ボルトナットについてです。
部品を製作する際、ボルトナットを使ったり、製作部品にねじ切り加工を行ったりしています。 自分でボルトナットを脱着した事がある方はわかる事だと思いますが、ネジ山には種類があり、国内で流通している一般的なネジはメートルネジと呼ばれている物で、その中にネジ山を指すピッチがあります。 ブレーキでは、M10、M12、M14などが使われていますが、その中にPT(ピッチ/ネジ山)1.25、1.5、1.75があります。
熱処理された特注ボルト(SCM)は、通常の表面処理を行うと、硬度等に影響が出てしまうため、コストを掛けて特殊な処理を行っています。 うちでは汎用ネジを、計測は都度行いますが目視でわかる様、表面処理方法で(1.25/黒、1.5/銀、1.75/金)仕分けしています。
ワッシャー、ロックナットも、通常に売られている物ではなく、素材硬度の高い物を使用しいています。並べてみてもわかりませんが、高トルクで何回か脱着を行うと、一般的なボルトナットは破損します。
エンジン内部のボルトナットに、一般的に売られているボルトナットを購入して使用する事は無いと思います。 ブレーキやサスペンションも同じです。
また、同じ強度でも、ピッチに種類がありますが、相手部品が決まっている場合を除けば、必ず数値の少ない物(細目と呼ばれています)を使用します。ピッチ/ネジ山が小さいと言う事は、同じネジ込み代でより多いネジ山があると言う事になります。またネジ山が細かく小さくなっていくため、断面積も大きくなり、破談強度は向上します。
ホームセンター等で探しても、この細目のボルトナットはほとんどありません。
更にロックナットとなると、一度に大量に特注製作している物までがあるのです。
見分けるのは専門的でないとできません。ずっと安心して使ってもらえるよう、性能と共にずっと維持している事です。