商品開発に関する記事一覧
30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボ!-1
▲30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボ
30アルファード/ヴェルファイア リアbrembo/ブレンボキャリパーキットの製作についてです。
純正で、片押しタイプの電動パーキングブレーキが採用されている30系は、純正キャリパーを他の物に変えることができません。
また、違うパーキングブレーキの方式に変えると車検が通りません。
そこで、純正キャリパーを、パーキングブレーキ用として使用して、純正キャリパーの位置にbrembo4Potキャリパーを装着できるようにしたキャリパーキットを設定しています。
設定までの作業について数回にわたり、ご紹介します。
初めに純正を分解し、各種の寸法、作動量など細かく計測及び作動確認を行います。
純正をより多く理解することが、いい製品を作ることだと考えています。
30系のアルファード/ヴェルファイアのリアは、TOYOTAでの新しいブレーキシステムですので、前例や詳しい取扱説明書がありません。
まして、ディーラーで行わない作業へのトラブル対処などやってもらえるところもありません。
そのような中で、少ない情報を元に、純正を理解するために、分解して理解をすることが重要です。 ご購入いただく販売店やお客さんに、うちで行う開発作業と同じことをやらなくていいよう、取扱説明書を詳しく作成します。
そんな感じで始まる商品開発です。最初の純正の分解はキャリパー本体です。
バラバラにして、キャリパーの許容を調べます。純正パッドも新品を取り寄せして、トヨタの設定値も検証します。
Porsche 997 サスペンションキット!
ポルシェの997の4WD車用のサスペンションのフロントは、ドライブシャフトの進行方向後方によけて、ナックル取付部に固定されています。
サスペンション上部は、RR車と同じ位置に装着されているため、サスペンションの1G装着状態(通常に走行できる状態)で約10°の角度が付いています。
更に走行状態で、コーナーを曲がる際等の1.5~2G(車輌が傾いた状態)では、更に角度はきつくなり、一般的なピロボールタイプのアッパーマウントではピロボールの作用角を越えてしまいます。
これは、996の4WD車も同じです。
997は、カレラ4もボディーがワイド化されているため、リアにも少し角度が付いています。
Biotでは、純正状態を細かく計測し、必要に応じ純正状態を図面化してこのような製品数値を割り出しています。
サスペンションの製品化にあたり、フロント、リア共に専用のピロアッパーを設定しています。
996/997の4WD車では、ピロアッパーマウント付きの車高調整サスペンションキットは少なく、純正アッパーマウントを使用している物が大半です。
通常の方式で、ピロアッパーマウントを装着するとサスペンションのストローク時に作用角を越えてしまい、ピロボールが破損します。
最悪の場合は、シャフト先端が曲がり、折損してしまう可能性も大きい部品です。
もし、当社以外でのピロアッパーマウントを使用されている場合は、確認された方がいいと思います。